十段への道

十段ともなれば、正答は当然ですが、誰が見ても読める数字を速く書くことが要求されます。まず、計算することとは別に、このことについて二人に尋ねてみました。「それは初歩のころから先生に読みにくい数字を注意されながら書いていました。それで、下級のころから丁寧に書くことが当たり前でした。ただ、段位は時間との勝負がきついので答えを書いている時間がもどかしく、スピードを出して書く練習もしました。」と、二人とも同じような返答でした。


それでは、まず全国珠算学校連盟の暗算十段を5月に取得した、小学5年生のK君にインタビューです。

――合格を知った時の気持ちは
 今まで頑張ってきてよかった。とてもうれしい気持ちでした。頭の片隅は、あと2か月早く取りたかった。4年生が目標だったので。
――大きな自信になりましたね
 はい、他の検定も頑張ります。
――教室が休みの日の練習時間はどれくらいですか
 休みの日は、家で1時間くらいかな。検定や競技会が近くなると結構たくさんやります。

――部活や他の習い事は
 部活は前期に野球部、後期にサッカー部です。習い事は英語、空手、プログラミング、卓球です。
――どれも、両立していますね
 どれも自分からやると決めたことなので、頑張っています。ただ、そろばんを優先的にやるようにしています。

――後輩や十段を目指している人たちに一言を

 目の前のことを、きちんとやり遂げていって、そろばん、あんざんに強くなってください。

――さて、十段をとって お家の人に一言を
 ここの笠寺高等珠算学校をみつけてくれてありがとう。このことが、一番です。それと、遠いのに送迎をしてくれて感謝しています。どんな時も応援してくれるのが、うれしいです。 
――先生には何かありますか
 ずっと、ありがとうの気持ちです。ほめてくれるのも、注意してくれるのも、そろばんに関係ないことでも何でも教えてくれてありがとうございます。

指導者から

彼を上達に導いたことの一因は、時間の切り替えと心の切り替えが一致していて、自分のゾーンに入って練習してきたことが大きいです。また思うようにいかなくても決して投げ出したり、くさったりせず、言い訳など他への転嫁もしない。今まで育成してきた多くの高段位者も同じでした。朗らかで天真爛漫なK君です。

Kくんの簡単プロフィール

年中の2月に本校入学。小3に全日本珠算技能競技大会、愛知県代表の選抜選手に。以後小4、小5と出場。平成30年度の同大会、小学生の部で個人総合3位を、フラッシュ暗算でも3位を獲得。日珠連のあんざんコンクール、そろばんコンクールや全珠連の競技大会でも、常に上位入賞を果たしている。現在、まだまだ挑戦中。

続いて、全国珠算教育連盟の暗算十段を3月に高校2年で取得した現在高校3年生のR君を紹介します。この秋にテレビ放送の『あさチャン』と『イッポウ』に県立愛知商業高校の珠算部部長として出ました。
さて、彼は高校に入学してからは、部活でそろばん、帰宅後も教室へ来てそろばんの日々。小学生、中学生の頃は、野球部に所属しながら努力を惜しむことなく熱心に練習して、実力を高めました。

――十段合格を知った時の気持ちは
 かけ算が苦手種目なので結果が出るまで心配でした。正直、よかった!
やった!と思いました。
――十段を意識したのはいつごろですか
 中2です。練習していて、近い点数が取れるようになってきたので、一歩ずつ目指してきました。
――十段を取る秘訣はありますか
 十段とは限りませんが、体調をはじめとして、ベストの状態で試験に臨むことだと思います。緊張より集中がリードすることだと思います。

――仲良しの同級生たちと切磋琢磨して、日々練習に励んでいました。
 彼らが習っていたので自分も習って頑張りました。頑張っても、頑張っても、級も段も全く追いつけませんでした。彼らもとても熱心に練習していましたから。しかし、今があるのは彼らがいてくれたことが大きかったと思います。

――お家の方に一言
 両親には何もかも全てに感謝です。それから、先生は自分が学校、部活や生徒会、塾が済んでからでも、たった一人の自分のために、教室で練習ができる環境を作ってくれていました。本当に感謝でした。これがなければ十段達成はなかったです。

指導者から

ここまで、まっしぐらに走ってきました。高校入試、大学入試を視野に入れながら。学校生活がどんなに忙しくても、物事を計画的に進めて、少しの時間でも利用して練習に励みました。「努力は裏切らない」R君は、そのお手本だと思います。

Rくんの簡単プロフィール

小学2年生の9月に本校入学。中2で全日本珠算技能競技大会、愛知県代表の選抜選手に。以後、中3、高1,2,3と出場。全国の商業高校の競技大会にも多数出場。日珠連や全珠連の競技大会でも上位入賞。